2022年 6・7月の手紙

初夏を思わせる陽射し!でも風はまだ5月の爽やかさの名残りを残しています。梅雨を前に生い茂った緑達も陽射しを浴び、軽やかに風に揺れています。我が家の窓辺からは久し振りに富士山が夕焼けに染まっていきます。夕暮れのひと時!ベランダで快い風を浴びながら、この恵みに思わず手を合わせたくなってしまいます。有難い!

日本はこんな美しい季節を迎えているのに、ウクライナではまだ、悲惨な闘いが続いています。毎日、毎日、伝わってくる映像!もし、今、目の前に広がるこの情景がずたずたにされたらと思うと本当にどんなに酷いことが起こっているのか!胸が傷みます。どんな理由も信念も思想も、命や営みや自然や大地を破壊してよい理由にはならないはず!多くの人が与えられた掛がえのない、たった1つの尊い命を奪われています。その一人一人に家族がいて、営みがあり、歴史があると思うと、今、行われていることがどんなにおぞましいことなのか!早く気がついて欲しいと願うばかりです。音楽は主義、主張ではなく、国境も民族も越えて人間のもっと根元的なところを捉えて広がっていきます。私達はせめて、この現実に目を背けず、強く祈りをこめて音楽を奏で続けていくしかないかなと思っています。

このコロナ禍にも関わらず、皆様に支えて頂き29回目の友納あけみコンサートを終えることができました。このコンサートを始めた1990年から私の人生は、この活動のサイクルを中心に過ぎていきました。私にとっては人生の道標!振り返ると多くの出逢いと別れ、様々な出来事が走馬灯のように巡っていきます。本当に長い間、沢山の方々に支えて頂いたことに深い感謝の思いが溢れてきます。ありがとうございます。

来年で30回を迎えます!2023年5月18日(木)に渋谷・さくらホールで、友納あけみコンサート第30章を開かせて頂きます。皆様と共に、ひとつの区切りの時を迎えることが出来たらと本当に幸せだと願っております。それに向け、また、新たな気持ちで精一杯、精進して参ります。どうぞ宜しくお願いします。

やっとコロナも少し、落ち着いてきました。7月はパリ祭の月!今年も60回を迎えたパリ祭に出演します。2022年7月6日(水)第60回『パリ祭』*渋谷・オーチャードホール

このまま、コロナも収まって来てくれることを祈りつつ、ライブもやっと、少し安心して開ける様になりました。どこの店もそれぞれに厳重に感染対策をして、皆様をお待ちしております。パリ祭の月!懐かしいシャンソンの調べに心を遊ばせに、是非、お出かけ下さいませ。お会いできます時を楽しみにしております!

(ホームページ「今月の手紙」より転載)