2018年 8月の手紙

本当に暑い日が続いてますね!猛暑ならず炎暑というそうですが「炎」という言葉がしっくりしますね!それにつけても、西日本を襲った水害!被災された方たちはどんなにか大変か!想像するだけで気が遠くなります。断水が続いている所もまだまだ、たくさんあるそうで、この暑さ、水も満足にない状況で、どんなにか情けなく哀しい想いをなさっているか・・・本当に心が痛みます。

東北を襲ったあの年から毎夏、ご縁があり岩手県の被災住宅を回っています。今年は7月末に宮古へ!4年ぶりの再訪です。伺った先々で、演奏が終るとたくさんの方たちが語りかけてきて下さいます。あの日のこと、やるせない胸のうち、「もし」という後悔、遠く東京から来た私に繰返し繰返し語って下さいます。一度心におった傷は年を重ねても、決して色褪せてはいかないのかもしれせん。多分、皆さん、その痛みを何とか誤魔化しながら必死で前に向かおうとなさっているのだと思います。そして、音楽はきっと、塞き止めていた、そんな想いを吐き出させ浄化していってくれているのかもしれません。自分になにができるのか?自問自答は未だに消えないのですが、どんなことでも、少しの心の安らぎになれば、それだけで充分な気がしています。

あの日から東京でも、東北の地元でずっと活動を続けていらっしゃる皆様、そして、この暑さの中、西日本で活動なさっているボランティアの方々・・・本当に頭が下がります。1日でも早く少しでも、良い状況に移っていくことを祈るばかりです。

秋風が吹く頃に今年も10月16日(火)友納あけみコンセール『恋文Ⅵ』<それは、ドラマのよう・・・>新橋・内幸町ホール*開場18:30*開演19:00を開きます。今年は、世界10大小説のひとつと言われるエミリー・ブロンテ作『嵐が丘』を取り上げてみました。映画だけでも3作品、何度となく舞台化された、心を動かせられる作品です。人を愛することの意味!故郷の風土と大地への愛!拭えない自分自身の中のコンプレックスと言う狂気!繰り返す己との葛藤!時代を超えて人間の本質に迫ってきます。私はキャサリンと言うヒロインの想いを追いながら、この物語を紐解いていこうと思っています。荒涼としたイギリス北部の風の中で、魂の愛を貫こうと必死で生きた女性の生涯を歌と語りで綴ってみます。懐の大きな作品で取り方により、いろいろな見方ができ、それぞれの映画も随分と違う印象に仕上がっています。それだけ難解!この夏、格闘してみます(笑)
*チケット6,000円*

まだまだ暑い日々が続きます!お身体お気をつけてご自愛下さいませ。
夕涼みがてら、ライブへも、是非!

(ホームページ「今月の手紙」より転載)