真っ青な青空が広がっています。「東京には空がない・・・」あの智恵子が嘆いた東京にも、こんな青空があります。空気も澄みわたり、桜の咲く頃の気温だとか・・・お天気にも恵まれて穏やかなお正月でしたね!皆様、いかがお過ごしでしたか?
私は昨年末にXmasの仕事を終えた25日から風邪をひいてしまい、この年末年始は闘病?生活(x_x)情けなし・・仕事の始まる頃に、風邪も抜けていき、良かったような・・・?(笑)何かすっかり働きものになってしまったようです(笑)風邪のお陰で、爆睡の毎日(笑)休養たっぷりで、今年も頑張れそうです。やっぱり良かったようです(笑)
年賀状でもお知らせしましたように、恒例の友納あけみコンサートも今年、24回目を迎えさせて頂きます。6月15日(木)に渋谷・さくらホールで第24章『讃歌』と題して、開かせて頂きます。
「下り坂の風光」という言葉を聞きました。「下り坂」というと、何か嫌なイメージを持たれる方も多いかもしれませんね。人は子供の頃から登っていくことをよしとされ、成功はその先にあるものだと教えられてきますが、この頃、私ふっと思います・・・勿論、上を目指し、何かに向かって懸命に努力をし登り続け目的を達成することは素晴らしいことで、大きな喜びを与えてくれます。でも、立ち止まったり、振り返ったり、坂を下ったりすることは、決してマイナスなことではなく、それはそれで、また、醍醐味、そうしないと見えない風景もある気がするのです。
同じように歳を重ねることを否定的に考えがちですが、歳を重ねないと、見えない風景もたくさんある気がしています。私は最近、「時の愛おしさ」を本当に感じるようになりました。今日のような青空を見上げた瞬間・・・美しい音楽を聴いた瞬間・・・大切な人達との快い瞬間・・・燃えるような紅葉、桜吹雪、海に沈む夕陽・・・・もっと若い時は何気なく過ごしていた瞬間、瞬間が堪らなく愛おしく、この時を止められたらと願ってしまいます。
高校の頃、加藤道夫の『なよたけ』という戯曲を夢中で読みました。あの、かぐや姫の話なのですが、主人公文麿との恋の絶頂になよたけは別れを告げます。多分、これ以上の幸せはないから・・・・と告げて!あの頃の私には全く意味がわからなかったのですが、この年になって、何となくわかる気がするのです・・・・こんなにも「時の愛しさ」を感じるのは心の何処かで、これ以上の時をもう、持てないのではないか・・・?と感じているからではないかと・・・?失いそうになって初めて、その瞬間、瞬間の素晴らしさ、それが、どんなに奇蹟的で貴重なものなのかに気付かされている気がします。こんなにも素敵な瞬間を、あと何回、許されているのだろう・・・?儚さはいつしか愛しさに変わっていきます。『讃歌』今、私の感じる愛しいもののすべてを音楽に変えて届けられたら・・・与えられたこんなにも愛しい瞬間、瞬間の「風光」を・・・!そんな想いで題してみました。これから、また、創造の日々!それも私の人生の掛け替えのない愛おしい日々が始まります。昨年末のお便りでコンサートの日付を間違えてお知らせしてしまいました。改めて、また、ご予定に入れて頂けましたら、幸せです。