2015年 3・4月の手紙

「暑さ寒さも彼岸まで」「一雨ごとに春が来る」昔から言われているとおり、1日、1日、春が近づいて来てくれているようです。最近つくづく昔からの格言が身に滲みます。本当にそうだよねぇーとつい言いたくなって、これ、やっぱり歳のせいかしら・・・?(笑)

「時薬」という言葉があるそうです。辛いことや悲しいことがあった時、もうどうしようもなくなったら、兎に角、過ぎていく時に身を任せれば、「時」が何よりの薬!いつか癒してくれる!本当にそう思います。私も何度もお世話になりました。あの震災からもう4年の月日がすぎていきます・・・「時薬」が被災された方々にも効いて、少しでも心安らかな日々がもたらされるくことを祈るばかりです。もうすぐ、被災地にも桜の花は咲いて、春が訪れてくれます。

友納あけみコンサート第22章『人生は美しい』*6月12日(金)渋谷・さくらホールも、もう、後3ヶ月!足らずになりました。

震災でご家族も故郷も亡くされた女性の方が「もし、帰れるものなら、あの日の前の普通の生活に帰りたい。普通の生活がどんなに素敵なものなのか?気が付いてほしい!」と話していらっしゃいました。いつか、命が終わる時が来たら、人は心の中で旅をする気がします。・・・人生を振り返り、その一番輝いていた、日々、場所、人・・・美しい情景の瞬間を巡る旅を!それは決して特別な瞬間ではなく、案外、何でもない日々の営みの中にある情景なのかもしれません・・・そして、もし、許されるのなら、その美しい情景をもう一度味わいたい!と願う気がします。何気なく過ごしている日々の中に、あって当たり前だと思っている物の中に、失くしてみると気がつく、美しく素晴らしいものがたくさん潜んでいる気がします。朝目覚めることも、空が青いことも、思いっきり深呼吸できることも、人を愛せることも、語りあえることも・・笑えること、泣けること、歌えること、走れること、聴けること・・・数えきれない優しい、柔らかな、たくさんの恵みが与えられていることを忘れてしまいがちです。人生はたくさんの「美しさ」が溢れています。

今回はハープの奏でる天上の調べにのせて、会場一杯に生きる喜びを歌いたいと思っています。萩在住で世界的に活躍なさっている、下瀬信夫さんに写真を撮って頂いて、幻想的なチラシが出来上がりました。皆様にお出かけ頂ければ・・・本当に幸せです。ご一報を心からお待ちしております。

もうすぐ、桜も咲きだします!美しいエネルギーをもらって、あと3ヶ月、舞台創りに励みます。是非、お出かけくださいませ!

(ホームページ「今月の手紙」より転載)